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【PTA研修用】子どものスマホ、フィルタリングと管理方法【家庭/保護者用/青少年を取り巻く有害環境対策講座/情報モラル・リテラシー教育】

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教育・PTA

青少年有害環境対策について
青少年を取り巻く社会環境は、発展途上にある青少年の人格形成に強い影響を及ぼしています。 内閣府では、青少年の成長に悪影響を及ぼす有害環境から青少年を守るために必要な諸対策を関係省庁や地方公共団体と連携しつつ推進し、安全で安心な社会環境の整備に取り組んでいます。

https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/index.html

今回は、国が推進する「青少年に向けた有害環境対策」の一環としてPTAの保護者研修などにご利用いただける「子どものスマホ、フィルタリングと管理方法」について実際の研修の流れに沿ってご紹介いたします。

※PDFとPowerPointでダウンロードできるファイルも用意しました。

【参考】QRコードを広告なしに開く方法

引用資料などには「QRコード」が含まれています。

スマホでQRコードを読み込むには、QRコードリーダーが必要です。
無料のアプリは広告付きが多く、使い勝手が悪いという声も大きいです。

広告なしでQRコードを読み込む簡単な方法をいくつかご紹介します。

LINEのアイコンを長押し

LINEのアイコンを長押しすることにより、QRコードリーダーのメニューが表示され読み込むことによりリンクへ接続することが可能となります。

Google検索

Google検索バーのカメラアイコンを選択することによりカメラが立ち上がります。
QRコードを読み込むことにより、リンクへ接続することが可能となります。

Googleレンズ

Googleのアプリ「Googleレンズ」を利用することでQRコードのリンクへ接続することが可能となります。

【参考動画】子どもにスマホいつから持たせますか?

最初にこちらの動画をご覧ください。(4:35)

HTB北海道ニュースが製作した「子どもの”スマホ”いつから持たせますか?スマホの低年齢化の実際」というタイトルで、スマホを与える時期やルールの大切さについて知ることが出来ます。

家庭におけるインターネット利用の現状

子どもにスマホを与えるか検討する前に、学校における携帯電話の取り扱いルールについて確認します。

文部科学省によると、小学校は「原則持ち込み禁止」、中学校は同じく「原則持ち込み禁止だが、一定条件で許可(学校・生徒・保護者によるルールの合意)」、高校はさすがに持ち込み禁止にしても仕方がないということもあるのか「校内の利用を制限するなど、各学校の規定に準ずる」となっています。

引用:令和2年7月31日 学校における携帯電話の取扱い等について( 通知)

https://www.mext.go.jp/content/20200803-mxt_jidou02-000007376_2.pdf

子どものネットにつながる機器の利用率

続いて、文部科学省よりネットにつながる機器の利用率についての資料です。

小学校・中学校ともに95%以上の子どもがネットを利用しています。

引用:令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(PDF版)

https://www.mext.go.jp/content/20200803-mxt_jidou02-000007376_2.pdf

子ども専用携帯の所持率

こちらは小1~中3の子どもが、自分専用携帯をどれくらい所持しているかのレポートです。

キッズケータイも含まれますが、小学校6年生の6割、中学校2年生となると8割以上の子どもが自分専用のスマホ・ケータイを所有していることが確認できます。

引用:モバイル社会研究所 スマホ所有率小学5年生で半数、中学2年生で8割を超える

https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20230216.html

子どもはネットで何をするのか?

子どもはインターネットで何をしているのでしょうか?

文部科学省より「インターネット利用環境実態の調査結果」が公表されており、抜粋致します。

小学校・中学校ともに1位は「動画」、大半は「YouTube」であることが推測できます。

スイッチやプレステなど、ネット接続できるゲームもランクインしています。
家庭用ゲーム機だけでなく、アプリとして「FORTNITE」や「MINECRAFT」なども人気です。

興味深いのは「検索」です。

分からないことは「ネットで検索」という行為が自然になっているようですね。

引用:令和4年度⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査 調査結果(概要)

https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r04/net-jittai/pdf/kekka_gaiyo.pdf

未成年のインターネットトラブル

総務省によると、近年未成年を対象とした「インターネットやSNS上の犯罪」などトラブルが増加しているという報告があります。

実例として、以下のようなものが報告されています。

女子生徒が男性へ自撮りの裸画像を送り、同級生に拡散(デジタルタトゥー)

家出した女子生徒が、SNSで知り合った男性宅で性被害

フリマサイトやネットショッピングで詐欺被害

「リベンジポルノ」「ネット詐欺」「著作権侵害」「ゲーム課金」「ネットいじめ」「情報漏えい」といったキーワードは注意する必要があります。

引用:インターネットトラブル事例集 (平成29年度版)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000506392.pdf

記憶にも新しい「スシローの醤油舐め」は、面白半分SNSに投稿した動画が拡散。
結果、6700万円の損害賠償案件となっております。2023.7現在

また、7歳の男子が親のクレジットカードでゲーム課金というトラブルも確認できます。

「さすがに子供へクレジットカードは渡さないよ!!」と思われるかもしれませんが、保護者がスマホを機種変更した際に「お下がり」として渡した解約したスマートフォン。

Wi-Fi専用として子供に使わせていたスマホが、クレジットカード情報が保存されていたままというありがちなケース。

ボタンをクリックするとレアなアイテムがどんどん手に入るということで、膨れ上がったゲーム課金代に気づくのは1か月後のクレカの支払い。

このような事態とならないよう、ネットトラブルには注意が必要です。

引用:ソフトバンクニュース 実際にあった5つのスマホ・ネットトラブル事例と、プロ直伝の防止策

https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20200204_01

子どものスマホ、家庭のルール

ネット被害にあった児童生徒の85%がフィルタリングを設定していなかった。

インターネットやSNSを利用することによるトラブルを防ぐため、子どもにスマホを持たせる際は準備をすることが大切です。

① 今、スマホを持たせるべきなのか?
② スマホ利用のルールを決める
③ フィルタリングを設定する

【参考動画】子どもとスマホの上手な付き合い方

こちらの動画をご覧ください。(3:55)

香川県教育委員会が制作した、ネットやスマホを利用するにあたり子供の成長に合わせた「ルールづくり」や「親子関係づくり」を学ぶことができます。

主なインターネット契約例

それでは、「子どもに持たせるスマホ」というテーマでご紹介します。

まず、スマホやパソコン・家庭用ゲーム機など様々な端末は家庭でどのようにインターネットと繋ぐことができるのでしょうか?主に3つの方法が検討できます。

光回線
月額:5~6000円前後
特徴:基本的に安定した回線を使い放題で利用することができる
工事:自宅へ電柱より光回線を引き込む工事が必要
契約例:フレッツ光、ドコモ光、ソフトバンク光、AU光など
その他:別途プロバイダ契約やWi-Fiを利用するため無線ルーターが必要

モバイルルーター
月額:数百円~数千円(契約内容による)
特徴:電波が届けば外出先でも自宅でも複数機器を同時にWi-Fi利用可能
使い放題か容量制限かは契約による
工事:不要
契約例:WiMAX、RakutenWiFi、ドコモWi-Fi Stationなど

スマートフォン
月額:数百円~数千円(契約内容による)
特徴:直接インターネットと電話を行うことができる
テザリングを使えばスマホを親機としてPCやWi-Fi専用機をネットに繋ぐことが可能
使い放題か容量制限かは契約による
工事:不要
契約例:ドコモ、ソフトバンク、AU、ahamo、UQモバイル、NUROなど

子ども用スマホの主な契約先

子ども用スマホの契約先は、使い方と契約内容を元に検討します。

いわゆるキャリア系と呼ばれる「ドコモ・AU・ソフトバンク」は通話やネットの通信品質が高いと言われています。

また、スマホに自信がない方はショップに言ってサポートを受けることが出来ますが、コストが高めです。

対する格安SIM系と呼ばれる月額数百円から契約できるスマホは、安価ですが混雑時の速度低下や店舗でサポートを受けることができないというデメリットがあります。

最近は、キャリア系の携帯会社が提供する格安サービスがブームですね。

どちらにしても子供の使い方や、コストを考慮して選択しましょう。

子ども用スマホの機種はどれがよい?

契約先が決まったらスマホの機種を選択します。

スマホの機種は、Appleが販売する「iPhone」か各メーカーが出している「Android系」のどちらかになります。Android系のスマホは、GooglePixel・AQUOS・XPERIA・Galaxyなどです。

iPhoneはすべての世代で人気が高く、カバーなどアクセサリの選択肢も豊富、アプリのセキュリティも高いと言われておりますが新品で購入すると高額になることがネックでしょうか。

Androidは端末の選択肢が多く、AmazonでSIMフリーモデルが数千円程度から購入できキッズスマホでも採用されています。ただし使い方によってはセキュリティが甘くなるのでは?と言われております。

iPhoneでもAndroidでも無料でフィルタリングを行うことが可能です。
スマホが苦手な方へ選び方のオススメは、保護者と同じにすること。

スマホのフィルタリング

フィルタリングとは?

有害なサイトなどのアクセスを制限する機能です。
怪しいサービスやアプリのトラブル、課金・長時間利用を防ぎます。

「フィルタリング」は基本的に無料で利用できます。

キャリア系スマホは店舗で購入時にフィルタリングの申し込みを行い、Wi-Fi専用機・格安スマホ・保護者名義・お下がりスマホ・ゲーム機などは保護者が無料のツールで設定します。

大手スマホキャリアのフィルタリング

18歳未満のスマホ契約は「フィルタリングサービス」の加入が、法律で義務付けられています。

ドコモ・ソフトバンク・AUなど、大手キャリアのスマホは店舗で契約と同時に無料フィルタリング「あんしんフィルター」を申し込みます。

【参考動画】あんしんフィルター

こちらの動画をご覧ください。(2:54)

携帯各社では、出会い系サイトなど有害・不適切なサイトやアプリから子どもを守る「あんしんフィルター」を無料で提供しています。

ドコモが製作した「あんしんフィルター」の紹介動画をご覧ください。
なお、ソフトバンクやAUも機能自体は同等です。

あんしんフィルターの懸念点

無料で簡単に申し込むことができる「あんしんフィルター」ですが、いくつか懸念点も御座います。

制限が厳しすぎて、子どもの不満は大きくなりがち。
年齢別のカテゴリー設定を行うと、動画やゲームも制限され、高校生でもSNSが使えないなど、厳しすぎるという声もあります。
子どもにお願いされ、あれよという間に制限が必要以上に緩くならないよう気を付けましょう。

いくらでも出てくる解除方法
「あんしんフィルター 解除 裏ワザ」などYoutubeやネットを検索するといくつも解除方法が出てきます。フィルタリングを完全に信頼せず、定期的に直接確認することも大切です。

AppleとGoogleが提供する無料フィルタリング・管理ツール

スマホだけでなくWi-Fi専用端末もまとめて管理するには、AppleやGoogleが提供する無料ツールがおすすめです。

AndroidはGoogleが提供する「ファミリーリンク」、iPhoneはAppleが提供する「ファミリー共有とスクリーンタイム」を無料で利用することができます。

フィルタリングサービスの違い

「あんしんフィルター」は、iPhoneでもAndroidでも利用することが可能ですが、キャリア系スマホの契約が必要です。

Googleの「ファミリーリンク」は、Androidを管理することができフィルタリングは成人向けサイトのブロックとなります。スマホの契約はなくても利用することが出来ます。

Appleの「ファミリー共有+スクリーンタイム」は、iPhone/iPadを管理することができフィルタリングは成人向けサイトのブロックとなります。ファミリーリンクと同じく、スマホの契約は必須ではございません。

みまもりGPSデバイスの代わりに

AndroidはGoogleが提供する「ファミリーリンク」、iPhoneはAppleが提供する「ファミリー共有とスクリーンタイム」はどちらも無料で子供のスマホの位置情報を確認することが出来ます。

これまで、みまもりGPSデバイスに支払っていたコストをスマホにまとめることが可能です。

フィルタリングの選び方

保護者自身がスマホやパソコンが苦手、子どもの端末はスマホ1台、タブレットやお下がりスマホは与えないのであれば「あんしんフィルター」がオススメです。

主要キャリア携帯ショップでスマホ契約時に申し込みましょう。

スマホやパソコンで色々管理するのは苦手じゃない、スマホだけじゃなくWi-Fi専用タブレットなども遠隔でコントロールしたいのであれば「ファミリーリンク」「ファミリー共有とスクリーンタイム」が効果的です。

Googleファミリーリンク

子どもの端末が、AndroidであればGoogleが無料で提供するアプリ「ファミリーリンク」で管理することが可能です。保護者の端末は、Android以外にiPhoneやiPad・パソコンでも管理することが可能です。

なお、タブレット型PC「chromebook」でも利用することが可能です。

Googleが提供する純正ツールなので安心して利用することが出来ます。

ファミリーリンクでできること

・子どものスマホの位置情報確認

・スマホやアプリの利用時間制限・使用可否、利用時間の通知

GooglePlayなど課金時の承認

・遠隔ロック

・成人向けサイトのブロック 

ファミリーリンクに必要なもの

①保護者のGoogleアカウント(iPhoneでも)

②決済用クレジットカード

③子ども用のGoogleアカウント

④子ども用のAndroidスマホ

【参考動画】ファミリーリンクの設定方法

こちらの動画をご覧ください。(4:44)

香川県教育委員会が公開している「Android向け-ファミリーリンクを設定しよう」の紹介動画をご覧ください。

子どものスマホの制限する方法として、Googleファミリーリンクの設定方法を解説しています。

Appleファミリー共有とスクリーンタイム

子どもの端末が、iPadやiPhoneであればAppleが無料で提供するアプリ「ファミリー共有とスクリーンタイム」で管理することが可能です。保護者の端末は、iPhoneやiPad・Macでも管理することが可能です。

Appleが提供する純正ツールなので安心して利用することが出来ます。

ファミリー共有とスクリーンタイムでできること

・有料アプリやサブスクの共有
・iCloudの容量を共有
・居場所の確認はオフも可能
・紛失時の探し合い

・アプリ等課金時の承認

・アプリ利用時間の制限

iPhone同士の位置情報所確認

・成人向けサイトのブロック

ファミリー共有とスクリーンタイムに必要なもの

①保護者のAppleID/PASS

②決済用クレジットカード

③子ども用のAppleID

④保護者と子どものiPhone

【参考動画】ファミリー共有の設定方法

こちらの動画をご覧ください。(3:54)

香川県教育委員会が公開している「iPhone向け-ファミリー共有を設定しよう」の紹介動画をご覧ください。

子どものスマホの制限する方法として、Appleファミリー共有とスクリーンタイムの設定方法を解説しています。

フィルタリングの注意点

無料で利用することができるフィルタリングですが、この世に一生完璧なシステムはありません。

どのフィルタリングサービスでも解除方法は多く出回っております。

アプリを入れたからといって安心せず、定期的にスマホの状況を直接確認するなどコミュニケーションを取りながら運用することが大切です。

家庭用ゲーム機のフィルタリング

家庭用ゲーム機についても各社管理ツールが提供されています。

Nintendo Switch、PlayStation、XBOXについては以下をご参考ください。

NINTENDO SWITCH
みまもりSWITCH

PlayStation
PlayStation®5のペアレンタルコントロールを設定する方法
PlayStation®4のペアレンタルコントロールを設定する方法

XBOX
Xbox でコンテンツの年齢制限を設定する

まとめ

大切なことは、親と子の「信頼関係」そして「互いの情報モラル力の向上」です。

参考

子どもとのお約束(例)

通信回線

スマホは「電話」「モバイルネット回線」「Wi-Fi」を使って操作します。

電話   ・電話代はすごく高い。LINEでんわが使えないか困った時に。

モバイル ・LINEYouTubeなどで利用。

毎月使える量に限りあり、YouTubeだと1日で使い切るかも。

Wi-Fi  ・モバイルの容量を使わないでネット可能。無料なので出来るだけWi-Fiで。

やってはダメなこと

外で歩いているときや、ごはんを食べながらスマホを触らない

勝手にAmazonなどで買い物をしたり、スマホで読める漫画やアプリを買ったりしない。

自分の電話番号や名前・写真を、知らない人に教えたり書き込んだりしない。

どんなことがあっても仲がよくてもパスワードは教えない。

興味があっても怪しいウェブサイトを開かない(大きなお金を要求される可能性がある)

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